WILD(Wake Induced Lucid Dream)と呼ばれている最も強力な明晰夢テクニックのひとつが体外離脱です。眠りによって意識を失うことなくそのまま明晰夢に入れるため、眠りが持つ様々な要素の影響を受けずに夢の世界に到達できます。その体外離脱を発生させることができるタイミングは、(1)眠りに落ちるとき、(2)眠りから目覚めるときの2箇所です。

ローリング法を使った体外離脱イメージ法を使った体外離脱では、眠りに落ちるときの体外離脱である入眠時体外離脱の流れを説明しました。今回は眠りから目覚めるときの体外離脱、出眠時体外離脱についてご説明いたします。

夢と覚醒の狭間

レム睡眠(夢を見ている) → 睡眠から目覚める(覚醒)

このレム睡眠と、睡眠から目覚める間には、夢と覚醒の狭間が存在しています。

明晰夢を見ているときは、寝ながらにして夢の中で意識があります。つまり、睡眠から目覚める前に既に意識があります。明晰夢を見ているときは起床前からすでに意識があるので、夢と覚醒の間を「あ、ここだ。」と認識する事ができます。

この夢と覚醒の狭間に気づくことができれば、体はまだ寝ているのに頭が起きている状態、つまり金縛りになります。そこで、ローリング法で体外離脱することで、もう一度夢の中に入ることができます。この状態で夢の中に入ると覚醒レベルが高い状態で夢の中に戻ってくること出来ます。

夢の中での覚醒レベルについて

明晰夢中の意識の覚醒レベルは一定ではありません。頭がぼーっとしているときもありますし、日中起きているときと同じくらいに意識がはっきりしている時もあります。夢の中での覚醒レベルが高ければ夢の世界に秩序がありますが、意識レベルが下がってくると次第に秩序がなくなっていきます。そして覚醒レベルが下がりすぎると、明晰夢は普通の夢になってしまいます。

夢の中では、隣にいたはずの友達が、急に親戚のおっさんに変わったりします。しかし、特に気にならず淡々と夢が進行します。現実でこんなことがあったら腰を抜かすほど驚くはずです。

夢で理性的な思考を欠く理由、それはDLPFC(Dorsolateral prefrontal cortex 背外側前頭前野)の機能が低下するためです。DLPFCは物事を計画的におこなう遂行機能やワーキングメモリーなどを司ります。この部分を損傷してしまうと現在の自分の状況を認識して、行動遂行に必要な作業を把握することができなくなってしまいます。そして明晰夢を見ているときの脳はDLPFCを含む前頭野領域が活性化していることがわかっています。

すでに明晰夢を見ている状態であっても、そこから出眠時体外離脱をすることで、DLPFCを含む前頭野領域が活発に活動している状態で夢の中に戻ることができるため、夢の中での覚醒度が大幅に上がります。

出眠時体外離脱のやり方

明晰夢からの体外離脱のやり方です。

  1. 明晰夢の中で、部屋で寝ている自分をイメージする

    夢の中で自分が夢を見ていることに気づけば、夢は明晰夢に変わります。夢が明晰夢になった時点、「私は今夢の中にいる」とわかった時点で、夢の中で、自分の部屋で寝ている自分を詳細にイメージします。

  2. 夢の感覚を現実の自分に移す

    夢の中の自分の感覚を、部屋で寝ている自分に移すようにイメージします。夢の中で目を瞑って、現実の世界で寝ている自分に戻っていくようにイメージしてください。

  3. 夢と覚醒の狭間で、金縛りからローリング

    うまくいくと、ふっと布団の中の自分に意識が戻ります。そこが夢と覚醒の狭間です。夢の中の意識を保ったまま、現実の自分に戻ってきます。すぐに金縛りにかかりますのでローリング法を使って体外離脱で夢の中に戻ってください。

すでに高い覚醒度の明晰夢もみているときでも、ぜひこれを試してみてください。このルートを何度か経験することで、金縛りの感覚や体外離脱特有の体から抜ける感覚を知ることができます。この感覚を何度か体験することで、ローリング法からの体外離脱の記事で説明した入眠時体外離脱の成功率が高くなります。